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最愛の人たちを描く理由

新しい連載を年始から始めている。「最愛の人たち」というタイトルをつけてみた。概要はこうだ。▼

僕は明確に、描くチャレンジを決めた。僕に足りなかったこと。露悪的じゃない、突飛でもひねくれた言い方でもない、キャラクターをどんどん好きになってもらうように描く。これまで、実はこれを意識してなかった。たまたま、ハマった時は、いい反応を得ていた。「佐渡島庸平との定例会」シリーズも、じつはあの佐渡島庸平さんのキャラクターをみんな面白がって愛していたのだ。それは僕が佐渡島さんてこんなひどいことをこんなふうな言い方するんだよ、と、その面白さをめちゃ伝えたくて描き始めて、描くうちにぼくもどんどん佐渡島さんを魅力的に感じていって、どんどん好きになった、という現実とフィクションの相互作用がもたらしていたと思う。ただ、佐渡島庸平さんは有名なので、もともと知っていた人が、新しい側面に触れて喜んでくれた、というアドバンテージもある。だから、今度は、みんなにとってゼロベースから始まるキャラクターを愛してもらうために、もっともっと愛を注いで描く。描くほどに、もっとぼくも好きになる。これを繰り返しやっていこうと思った。ぼくはなんで漫画を描くのか?より良く生きたいからだ。創作をして、現実をより魅力的に感じて生きたい。最後には死ぬから、死ぬまでに、ぼくの周りにいる人たちのことを深く知り、深く愛したい。創作を通して、それができるなら、なんて最高な人生だろう!!と、ほんとうに思った。だからぼくは「最愛の人たち」をはじめた。最初は、ぼくの一番近くにいる人を描きはじめた。近いほど、恥ずかしくて描いてこなかったけど、それは裏を返せば、見つめることを照れてるようなもの。ぼくは、マンガのためではなく、他者への眼差しと関係のために、創作をする。まあそれとは別に大ヒットしてお金を稼ぎたいけど、根本の創作の源泉は、「大ヒットしたいから!」ではないんだと思う。
それだけで、ここまでつくってきてない。ぼくは創作を通して、どうなっていきたいのか?そんなことが少しづつ言語化できてきたかもしれない、1月です。

「最愛の人たち」は、ツイッターコルクbooksで、それぞれ読めます!ツイッターでは、コマ分割演出、コルクbooksではページ演出、と分けてみてます。両方みて!!!

初回だけ、ここに載せるね。顔が奈良美智先生の絵みたいになってしまって、これとてもモデルに似てるんだけど、これからぼくなりのタッチに変えていきます。

#マンガ #マンガ家 #エッセイ #日記 #創作
#スピルバーグ倒す

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