弟への手紙
僕は、面白いマンガを描けるようになるための
半年間のカリキュラム
「コルクラボマンガ専科」に参加している。
先日の授業は、
文章表現・コミュニケーションインストラクターの山田ズーニーさんによる
「相手に響くように伝える」
だった。
この授業は5時間に及ぶワークショップの中で、自分の思いを深く探りにいき、
誰かに向けて手紙を書く。そして、それを1人ずつ発表するというもの。
僕は、3つ歳の離れた弟の康平に、
「もっと会話をしよう」
と伝えたくて手紙を書こうと思った。
特に仲が悪くなったわけではなく、
自然と大人になってから、
会話が少なくなっていった。
仲の良かった小学校の頃をふと思いだすと
「またあの時くらい、話すようになったりしないもんかな?」と思っていた。
弟は、ゲームの会社で働きながら小説家を目指している。
といっても、
最近では小説はほとんど書いておらず、
忙しい仕事の合間には、ゲームばかりやっているようだ。(Twitterを覗くかぎり。)
僕が年末などに弟と会った時に、
話しかけるときは決まって
「最近小説どう?書いてる?」
ばかりだ。
僕は自分がクリエーターの道で生きていくと決めて、挑戦しているつもりだから、
話題にしやすい、この切り口でばかり話しかけていたけれど、
実はこれは僕が話しやすいだけで、康平には
プレッシャーでしかないのかもしれない。
ワークショップを進める中で、僕はそう気づいていった。
「もっと会話をしよう」
そう伝えたくて手紙を書こうとしたけれど、
僕はまた、「小説はどうだ?」と書き出しそうになっていた。
そうじゃない。
僕は、本当に弟に伝えたかったことにようやく気がついた。
それが、こちらの手紙だ。▼
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弟の康平へ。
俺たち、また、くだらない会話をしよう。
小学校のとき、俺は康平が一番の親友だった。
2人だけが笑える造語を作ったり、
漫画を描き合ったり。
思い切り喧嘩ができるのも、康平だけだった。
いつしか、俺が先に大人ぶって、
そういう一切をやめてしまった。
あれから20年。
2人とも、変わってしまったのだろうか?
この前、俺がふと、
当時のオリジナル漫画のキャラ絵を描いて
家族のLINEグループに投下したら、
真っ先に康平が「懐かしのキャラ!!!」
とリアクションしたよな。
親たちは、ポカンとしてた。
俺はすごく嬉しかった。
俺たち、いつでもきっと戻れるはずだ。
だから、また、
くだらない会話をしよう。
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、、、実は僕がこの内容をnoteに書いて公開しようと思ったのは、きっかけがある。
コルクに所属している北川けんいちさんの新曲「おとうと」の創作過程を綴ったnoteと、
その楽曲を聴いたからだ。
兄弟にはいろいろあれど、
とにかく僕は兄弟ものには弱い。
宇宙兄弟、シングストリート、マリオブラザーズ、、、
兄弟がいる人は、ぜひ聴いてみて、今の関係、過去の関係、いろんなことを思い出し、考えたりする時間にしてみてほしい。
北川さんと、話してみたいなあ!!!!
最後まで読んでくれてありがとうございます!
僕はといえば、1月から某アプリで新連載がはじまるので、
それの準備をごりごりしています!!
情報Twitterで出していくので、
ぜひフォローよろしくお願いします!
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出会いをぜんぶマンガにする、インサイド・ストーリー
出会いをぜんぶ、マンガにする。 自分の生活と、どんな出来事も味わい、マンガにしていくマンガ家の日々の日記と、移住した糸島での暮らしを描いた…
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