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コザクラインコを愛す、故に外の鳩も愛でる。

おはよう、ふむダチ(濃いふむファン)の皆さん!
ようやく「リアル・ユー」電子書籍版1−5巻の構成仕事が昨日カタがつきました。
4月10日に全巻発売しますので、ぜひ電子版も読んでみてくださいね!

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さて、今日のキーワードは、こちら▼


「鳥を飼い、鳥が大好きになってから、街の鳥も全て可愛く、目につくようになった。いろんなことにこれが起こることで、世界を愛するということになるのかもしれないな。」
「つまり、まず個人的な、自分のそばに愛するものができて、それを愛することで、それと似たような形の、外にあるものも愛する目線で見ることができ始める。身の回りの半径5メートルに愛するものが少なければ、広い世界で愛するものを作ることは難しいのかもしれない。」


これは、僕が毎日書いている1日の振り返り日誌の一節。

僕はコザクラインコのきよちゃんを飼うまで、さほど鳥に興味はなかったんだけれど、飼ってみたらどうだろう、全ての動作がキュートで、ホワーンキャンわいい。だ。
今も毎日遊んでいる。去年から自粛生活と連載生活で、ずっと家にいるけれど、きよちゃんもいて、本当に良かったと思っている。

ある日、外で見かける鳩や鴨に、きよちゃんと同じ部分を見出し始めた。首の動かし方や、目線、休み方、頬から胸への流線形、いくつものきよちゃんとの共通点が見つかり、とてもかわいいな、と思った。
鳥への解像度が抜群に上がっているのである。
解像度が上がって、ただの街の風景だった鳩が、「本当にかわいいな」と思える存在になった。解像度が上がるというのは、つまり愛でるということなのだな、と思ったのだ。

いきなり自分と遠いものを愛でることはできない。解像度は上げられない。
身近なことを愛して、些細な生活を愛して、その自分の身の回りとの共通点を段々と外の世界で見つけて、「ああ、これは自分のこれと似ているじゃないか。」と気づいた時に、その外にある一つを愛し始めることができるのか。

鳥でも、服でも、ご飯でも、机でも、友達でも、奥さんでも、まずは身の回りの物事を本当に溺愛することで、初めて外の世界にも愛を見出せるということか。

絵描きというのは、そのように愛しているものを愛を持って描くのみ、ということに尽きるのかもしれない。

奥さんを愛し、その愛で外の世界の女性たちをも愛でたのがピカソで、だからピカソにたくさん愛人がいたのも頷けるな。

絵を描くなら。物語を描くなら。世界への解像度を上げよ。と言われてきた。
それがどういうことなのか、自分なりに初めて実感を持って感じたのでした。

遠い世界じゃなく最も近い世界を深く深く掘っていくことが遠い世界までも愛することができる唯一の方法かもしれない、とコザクラインコが教えてくれたって話。

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◯今週の抽象画シリーズ▼


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ここから先は、僕が5月からホリプー作画で連載を始める新作のネームを先行公開第三弾!今週は、第3話を載せます。1話、2話は前回、前々回のnote有料部分に掲載しています。まだまだテコ入れしていくので、率直な感想などをコメントもらえると嬉しい!

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地方移住したマンガ家とその家族が、日々の生活で何を思い、何を創作し、どう暮らしているかがわかります。

出会いをぜんぶ、マンガにする。 自分の生活と、どんな出来事も味わい、マンガにしていくマンガ家の日々の日記と、移住した糸島での暮らしを描いた…

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