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解かれない「謎」への無限の憧れ。

こんにちは、ふむダチ(濃いふむファン)の皆さん!今回も楽屋で楽屋ばなしをかましますよ!

まずは、今週描いた絵から。



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今週は、あまりアブストラクト(抽象)も巨人画も描けなかったな、という印象の週だったな。

ちょっとタッチを変えてみようかな、と思ってきている今日この頃。

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今日は午前中、早起きして、このイベントに出てきました。▼

最近は禅の影響で、「今この瞬間」を生きることに集中しているので、何を喋ったのかもう忘れてきています。アーカイブが後で見られるようになるらしいので、ぜひ見てください!喋ってて楽しかったという感情だけ覚えてます。
ワコムさん、ありがとうございました!これからもワコム製品をゴリゴリに使い倒して、作品をつくってゆきますね。

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◯今日は、

本来なら有料部分に載せようと思っていた、新作への思い、今僕の中にあることを、今回ここに書くことにした。僕がなぜ創作をするのか、マンガを描くのか、ということを、僕は創作に挑みながら少しずつ見えてきていて、そのことについて、今書き殴っておこうと思った。

僕は今、2本の新作準備をしている。2本とも、実在する人間を描こうとしている。そして2本とも、テクノロジーにまつわる人間の物語である。
この2人は本当に物凄い人たちで、取材し、その心に触れていく中で、僕も刺激を受けて、新たな扉が開かれていく。
僕はコルクに入ってから、超一流と呼ばれる人たちと接する機会が増えた。
そのような人たちの哲学や所作に触れながら、影響を受け、自分というものも知っていく。この数年は、出会いがすごいことになってきているな、という実感がある。

テクノロジーにまつわる人間の物語。かたやロボット、かたや車のエンジン。
彼らに取材を重ねながら、この人たちとそのテクノロジーを僕が描くとはどういうことか、ということにずっと向き合っている。

そして昨日、奇妙な夢を見た後から、ふっと何かがつながった感覚があり、それによってばーっと文字で起こした。以下は、その全文であります。

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「コミネ」で僕が描きたいテーマの徒然。▼


まとまっていないまま書くので、読みづらかったらすみません。どうしても書き留めておきたくて。

僕は最近ふと、こう思ったのです。

科学が進歩して、人間の知見が増えていくほど、色々なことが解き明かされていく。
火星に降り立ったことも、ワクワクする。
でも、僕は、それよりも、解き明かされずに「謎」のままのことに魅力を感じている。

コミネさんの技術力は、おそらく誰にも継承されず、コミネさんがいなくなれば、もう、コミネさんのレベルでポルシェのエンジンを改造する人はいなくなる。

ロストテクノロジー。

日本刀、戦艦大和、組継ぎ建築、、、かつて達人の手によってのみ作られたものは、今の科学技術を持ってしても作ることができない。
職人の「感覚」というブラックボックスでのみ生み出されてきた、数値化されていないもの。今はもう誰も作れない、「謎」となってしまったもの。

コミネさんの美学と、そこから生み出される技術は、それを分析し、理論で語るようなものじゃない。コミネさんだけがわかる、なんとなくもうちょっと削ったほうがいい、という感覚で部品を磨いていき、誰にもできないものを作る。

だからぼくは魅力を感じる。テクノロジーによって、大量生産が可能で、性能も良く環境にもいい、電気自動車にはない魅力は、そのオカルトに近いような謎部分だ。

コミネさんは、自分の人生をかけて手に入れた、他の誰も手にすることのできないその「謎」を守ろうとしているのではないか。この世の全てを解明しよう、そして「良く」しようという者に対抗しているのではないか。コミネさんが恍惚とした表情で見つめる零戦のエンジンパーツは、まさにコミネさんにとっての憧れの「謎」なのだ。空冷エンジンで400キロ出してしまうということは「謎」だからコミネさんに意味があり、電気自動車で500キロ出しても何も面白くない。


生きている限り、この世の全てを明らかにし、世の中をより快適に変えていこうという信念、そのエネルギーが世界をつくってきたし、それも僕はワクワクする。「理性的に」。
しかし、それでも解明されないもの、解明できなくなってしまったもの。そのこの世の「謎」が謎のままであることの魅惑というのにも、僕は「本能的に」魅力を感じている。(クレイジーの加藤さんの内面も、事業とは裏腹に、探り続けても辿り着かない謎のようなものだ。人間の心は、一番身近な謎だ。)


電気自動車VS空冷ポルシェということを打ち立てた裏には、コミネさんという「謎を守りし者」への無限の畏敬の念があるかもしれない。僕が京都に行って古い寺や樹木を見た時に感じた気分、100年後にも作品を残したいと感じること、それはもしかしたら「解明されない謎」になることへの憧れがあるのかもしれない。

理屈がわからぬ怪談や、あまりにも理解ができない事件の謎、そういうものの引力に引っ張られ続けてきているし、僕が一番好きな映画である「ジュラシックパーク」は「大昔、こんな恐竜たちがいた、、、かも」という最大の謎を、蚊の血を使えば復活させられたりして、、、という大ボラ話で見せてくれて、今も「仮説」の域をでない恐竜たちの謎への夢想が、映画を見終わった後に、さらに広がったから好きなのだ。

まさかのジュラシックパークへの接続だが、僕がコミネさんを描いていくということはこれくらいコミネさんの中にアクロバティックな妄想を見出していくかもしれない。

一度しか取材していないので、僕の妄想が大半を占めている文章である。

だが、コミネさんがなぜそのように生きているのか?という謎に迫ることは、クレイジーと同じく、自然と物語を動かしていくと感じている。


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もぎたての想いを読んでくれてありがとう!

ここからは、有料部分にて、リアルユー電子書籍版の中身をちょいと載せます。

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地方移住したマンガ家とその家族が、日々の生活で何を思い、何を創作し、どう暮らしているかがわかります。

出会いをぜんぶ、マンガにする。 自分の生活と、どんな出来事も味わい、マンガにしていくマンガ家の日々の日記と、移住した糸島での暮らしを描いた…

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